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2008年9月7日 - 2008年9月13日

~ある夜~

「あの綺麗な女の人、誰?」

俺が真美の乳首を舐めようとしたとき、ふいに聴いてきた。

「・・なんだよ、こんな時に。集中出来ないじゃん。

オマエが して ってせがむからやってやってるのに・・・。」

「だって、ハルくん最近自分からしたい って言わないし。

真美が誘わなかったら、ずっとしなくなっちゃうでしょ?」

「ンなことないよ・・。」

俺は、嘘つきだ。

真美とのエッチなんか無くても、雨音がいる。

雨音は俺にキモチが無いかもしれないけど、風俗やってたくらいだから、

俺とのエッチなんて、なんてことないし。

それも、実際虚しいケドね。

「だから、真美はそんな話したいんじゃなくて、

あの女の人誰?って。いつからハルくんのお店で働いてるの?」

「あぁ。オマエ、見たの?いつのまに見たんだよ。

あの人、もともとウチのお客さん。パートさんが辞めちゃったから、

急遽、来てもらったの。」

俺は、真美の乳首に噛み付いた。

「イタっ・・・!優しく吸ってよぉ・・・。」

「ちぎってやろうか(笑)?」

「・・・ハルくん、最近ほんとおかしい。キスの数も減った。

キスって、愛の証なんだよ。好きな相手じゃないと、

したくないんだって。外国人みたいに挨拶のキスみたいに、

当たり前にするもんじゃなくて、唾液交換しながら、

お互いの温度を感じながら、キスってするんだよ?」

おいおいおい・・・

何かの映画の見すぎだろーが。

「そんなことないよ。ホラ、黙って足広げて。」

「あっ・・・あン・・・。」

「ケツ向けろよ。舐めてやるから、犬みたいに・・・。」

「あぁっ・・・・!!」

ぴちゃぴちゃぴちゃ・・・・

真美は後ろから舐めると、腰が砕けるほどカンジるらしい。

俺は、雨音の前で恥をかかないように、真美の体でトレーニングだ。

ヒドイ男だよな。でも必死なんだよ。

「はぁ・・・はぁ・・・イク・・・!!!」

真美は果てて、ベッドにうつぶせになった。

色黒だけど、キレイな肌。

丸いお尻。

こんな可愛い女を喰いたい男は沢山いるんだろうね。

オマエは俺と一緒にいて、ほんとに幸せなの?

「真美・・・ダメだ。勃たない・・・。」

「え?・・・どうして?」

「わかんね・・・。ゴメン。」

「・・・・・・キライになったの!???」

真美は泣き出した。

「そんなんじゃないよ。疲れてるだけ。」

「疲れた、疲れたって!!!真美だっていい加減気づくよ!!」

真美は泣き叫んで、別の部屋へ行ってしまった。

・・・・・・。

真美・・・ゴメン。

このまま俺たちダメになっちゃうかもしれないね。

ピピピ・・・メールだ。

雨音からだ!!!

~こんばんは。遅くにごめんなさい。今から会える?~

え!?え!??

雨音、こんな時間に、どうしたの!?

「真美、ゴメン!ちょっと出掛けてくるわ。」

真美に聴こえたかどうかわからないけど、俺は着替えて家を出た。

雨音、どうしたの?

何かあった?

外は雨。

俺と雨音が会う日は、雨が多いね。

雨音の涙?

孤独なの?

俺は、雨音の住むマンションへと足早に向かったのだった。

                         ~つづく~

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~俺と雨音~

「いらっしゃい。びっしょりよ?大丈夫?」

俺は急いで家を飛び出してきたから、雨のせいで全身びしょ濡れだった。

「シャワー使ったら?風邪ひくよ?」

「おじゃまします。」

初めて入った雨音の部屋・・・。

シンプルで、雨音らしい。

畳の部屋が多いのも、雨音らしい。

「話があるから、シャワー早く浴びてきちゃって?」

「あ・・・うん。」

なんだ、エッチがしたかったんじゃないのか。

「おまたせしました。」

「あ、着替えそれでいい?大きいTシャツそれしかないから・・。」

「大丈夫です。ありがと。」

「ビール、飲む?」

「うん。」

話ってなんだよ?

俺を急に呼び出すほどの・・・。

「ハルトくん・・・。明日からウチのお店に山吹が来るの、知ってる?」

「え!?し、知らなかった。店長何も言わなかったから・・。」

「そうなんだ。私ね・・・直接山吹から電話があったのよ。

大事な話がある、って。明日、仕事のあと、直接話す って。」

「へぇ・・・。」

「もう、気になって気になってしかたないのよ。眠れないの!!

だって、あの憎い山吹がよ?何を今更、私に話すって言うの?

しかも、大事な話って・・・?」

雨音は大粒の涙をこぼしながら、声を震わせていた。

「私から母を奪った男・・・。私を親戚中たらい回しにさせた男・・。」

・・・・・・・・・。

俺は雨音を優しく抱き締めた。

「・・・雨音?俺の過去、話したこと なかったよね?」

「・・・うん。」

「雨音は、まだ俺より幸せかもしれないよ。親戚の人に

お世話してもらえたんだろ?」

「え?どういうこと・・・?」

「・・・俺は施設育ちだから。気づいたら両親がいなくなってた。

父親の記憶はかすかにあるんだけどね。」

「・・・そうだったの・・・ごめんなさい。」

「でもね、だから一人でもなんでも出来るっていつも思ってる。

そして、少しスレてるところがあるってことは自分でもわかってる。

孤独になるとね、ほんとの自分に気づくことが出来るんだよ。」

「・・・そうね。」

「明日、山吹先生がどんな話するか、まったく想像出来ないけど、

間違ってもヘンな気起こさないようにね。」

「・・・わかった。ハルトくんの話聴いたら、少しラクになれた。」

雨音は俺の腕の中で目を閉じ、すやすやと寝息をたてはじめた。

安心したんだね。

俺は雨音を寝室へ運ぶと、そっとキスをして家へ帰った。

雨はいつのまにかやんでいた。

そういえばさ、雨音と俺は、まるで真逆な名前なんだね。

「雨」と「晴」か。

これも何かの縁なのかな・・・。

家に着くと、静まり返っていた。

真美は既に寝ていた。

あとで謝らないとな・・・。

俺は、また一人、ソファで朝を迎えた。

次の日。

店の近くの交差点が救急車とパトカーで大渋滞していた。

「・・・んだよ、朝っぱらから・・・。」

あ・・・れ?

血まみれの男性が一人。

!!!!!!!!!!

山吹先生じゃないか!!

「せ・・・先生っ!??」

口もきけない状態だ。

「この男性の知り合いの方ですか?」

「はい!」

「一緒に乗ってください。」

「待って!!私も乗ります!!」

ちょうど雨音が息をきらしてやってきた。

俺たちは山吹先生を乗せた救急車に乗り、近くの大学病院に

到着した。

「先生!??先生!!大丈夫ですか?」

俺の声に少し先生が反応した。

「ハル・・・ト。」

「どうしていきなり、こんな・・・・。」

俺は真っ青な先生の顔をマトモに見られない。

「話さないといけないことが・・・・。」

「そんなの、今はいいから!!!」

「・・・・・・・オマエと織原雨音は・・・・・・。」

え・・・?

俺と雨音は・・・?

「血のつながった・・・・・。」

そう言いかけて、集中治療室へ入ってしまった。

・・・・・・・・・・。

どういうことだ!?

俺と雨音が・・・・?

俺と雨音はその場にただ、呆然と立ち尽くしていた。

                     ~つづく~

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〜姉・弟〜

俺と雨音が血の繋がった兄弟・・・!??

そんな・・・!?

「雨・・・音?今の聴いた?」

「うん・・・聴いた。」

ということは、俺と雨音の父親は山吹先生ってことなのか?

・・・・・・・・・そんなことって・・・。

「私は実の父親を30年も憎んできたの?・・・ありえないわ。」

その頃 山吹先生は手術をうけていた。

店に到着する直前で、事故にあったらしい。

「雨音?このままもし、先生が戻ってこなかったらどうする?」

「・・・どうするって・・・・。そんなの解らないわ。

私は殺したいほど山吹が憎かった。でも、父親だったなんて・・・。」

俺は、それよりもキミと兄弟っていうことを認めたくなかった。

先生は数時間後、息をひきとった。

「・・・雨音。これからどうする?」

「どうするって、何が?」

「どう生きていくか ってことだよ。」

「別に。何も変わらないわ。ハルトくんのこと弟だなんて

今更思えないわよ。・・・セックスもしたし・・。兄弟で

セックスなんてありえないことよ?」

「わかってる。」

「今日はお店閉めましょう?」

「そうだね・・・・。」

俺はいきなり涙が溢れてきた。

先生が・・・先生が俺の父親だったなんて。

どうりでいつも俺には温かかった。

先生は家庭がありながらもほかの女性に手を出していたなんて・・・。

それもショックだった。

そして何よりも、俺と雨音が兄弟だったなんて・・・。

雨音?

俺、明日から雨音のこと、姉さんって呼ぶの?

もうキミに感情をもったらいけないの?

セックスもありえないんだよね?

・・・・・・・・・。

こんなキモチのまま、こんな苦しいまま、俺はキミを

姉として見ないといけないの?

先生・・俺はあんたが憎い。

なんで死んじまったんだよ。

せめてもう少し話を聴きたかった。

そして、俺の父としてこれから生きて欲しかったよ・・・。

「・・・ただいま。」

俺は家に帰った。

真美はいない。

学校だ、当たり前だ。

俺はほんとに一人になっちまった。

孤独。

どうしたらいい?

雨音は?雨音は今どうしてる?何考えてる?

俺は無意識に雨音に電話をかけた。

「・・・はい。」

「雨音・・・。」

「どうしたの?」

「今どこ?」

「家よ。来る?」

「行っていい?」

「うん。待ってる・・・。」

俺はフラフラと歩きながら雨音のマンションにたどり着いた。

「どうぞ、入って。」

雨音は笑顔だった。

いつもと変わらない。

俺だけが悲しんでいる。バカみたいだね。

「ハルトくん。これからはカノジョだけを見てあげて。わかるよね?」

「・・・・・・・・。」

「何黙ってるの?私たちは兄弟なんだからね?」

「・・・・・・・・。」

雨音は俺を優しく抱き締めた。

「いつもと逆だね。いつもはハルトくんが私を抱き締めてくれた。

慰めてくれた。でもこれからは、私が抱き締めなきゃ。」

「雨音・・・・。」

「姉さんでしょ・・?」

「ね・・・えさん・・・。」

そんなのムリだよ。

「キスしたい・・。」

「ダメ・・・。」

「キスさせて・・・?」

「ダメだってば!!」

「させてくれよ!!!」

俺は雨音の顔を無理矢理両手で抱え、キスをした。

「・・・・・・バカ・・・・。私だって、キスしたいよ。セックスしたいよ。」

俺と雨音はそのあと裸になってベッドに横たわった。

何もせず、ただ抱き締め合って目を閉じていた。

お互いのぬくもりを肌で感じながら、ただじっと、ずっと、黙ったままで。

                            〜つづく〜

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