~嫉妬~
「はじめまして!!山梨支店からまいりました、川奈 彩と
申します!!よろしくお願いいたします。」
パチパチパチ・・・
今、彼女が初出勤の朝礼中。
私は夕べのあの出来事が頭の中でフラッシュバックしていた。
「私・・・レズなんです。」
ほんとなの!?
こんなキレイでかわいい子が?
しかも私みたいなのがタイプって言ってた・・・。
「課長!」
生まれてはじめてよ・・・私のことタイプだなんて・・・
「・・・課長!!??」
「えっ?あっ!はいっ!!」
しまった☆
まだ朝礼中だった。
彼女が目を輝かせて私に近づくと、
「課長!夕べ何かいいことあったんですかぁ~?」
おぉぉぉ!!
一斉にどよめきの声。
「ば・・・ばかな事言ってるんじゃないの!川奈さん!」
「はい(笑)。失礼しました。」
「じゃあ、皆さん、今日も一日張り切って笑顔でいきましょう!」
・
・
・
はぁ・・・彼女といるとなんだか、狂ってきちゃう。
「川奈さん!」
「はい課長?」
「15時から8階の会議室でミーティングだから私と一緒に
出席してね。」
「はい!わかりました!」
夕べのこと・・・・・・もう忘れたの?
あんな淫らなことして・・・。
酔ってたから?
・
・
・
14:45。
「川奈さん、行きましょう?」
「はい。」
ポーーーーーーーン・・・。
静まり返ったエレベーターに私と彼女二人だけ。
「・・・課長。夕べのこと・・・。」
「え?」
「忘れてなんかないですよ・・・今もこんなにそばにいるだけで・・。」
彼女は私の手を握ってきた。
「ちょっ・・・!!」
3階・・・
4階・・・
「だ・・・ダメよ!!もう着くからっ!!」
「キスさせて・・・。」
彼女は強引に私に唇を突きつけると長い舌を絡ませてきた。
あぁ・・・こんな長い舌だからアソコの舐め方も
上手だったのね・・・。
「あ・・・あふぅ・・・・・・あ・・・。」
ポーーーーーーーン!!
8階到着。
私たちは何もなかった顔をしてエレベーターを降りた。
会議中の彼女は、男そっちのけで発言しはじめた。
その豹変ぶりには私も開いた口がふさがらなかった。
呆れたというのではなく、感心で。
会議終了後、彼女は何人もの男性社員に声をかけられていた。
「いやーーすごいね、キミ。噂には聴いていたけど・・・。」
「そんなことないです。思ったことを発言しているだけですから。」
「その 思ったこと がすごいんだよ。なかなかあんな発想は
思い浮かばないから。柔和なんだね、脳が。」
「そんな・・・(笑)。」
「そうだ!今日、みんなで飲みにでも行くか?歓迎会だ!!」
私は遠くから眺めていた。
そしてなぜだろう・・
胸を締め付ける苦しさを感じた。
嫉妬!?
まさか・・・・。
相手は女よ?
「江田課長!課長も来れますよね?川奈さんの歓迎会!」
「・・・・え・・・私は・・・。」
彼女が男たちにちやほやされる姿を見たくなかった。
そしてそんな自分を認めるのもイヤだった。
すかさず彼女は口をとがらせて、
「課長~~!!絶対来てくださいよっ!」
ズルイ。
そんな甘えた声で。
「書類まとめ終わったら行くわ。みんな先行ってて。」
私は行く気はなかった。
忙しさのせいにして、逃れようとしていた。
だって、なんだかこのキモチ・・・。
絶対おかしい。
彼女に好意を抱きはじめている。
女よ?
おかしいわ。
・
・
・
22時。
もうみんな帰る頃ね。
私は明日、謝ればいい。
帰ろうとした瞬間。
バターーーン!!
ドアが勢いよく開いて、酔った彼女が倒れこんできたのだった。
~つづく~
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